どうして足音がうるさくなるの?
「自宅で歩くとき足音がうるさいってパートナーに指摘されるんですよ、どうすれば足音がしない歩き方ってどうすればいいんですか?」という質問を受講生から受けました。
あなたは、フローリングの床を裸足で歩くとき、どう歩いていますか?ドシドシ音を立てて歩くと思ったより階下の人に響いてしまったりしますよね。「音」って階下の人だけじゃなくって、一緒に暮らしている人にも結構嫌がれるものです。
受講生に聞くと、「カカトから着地して歩いています」とのこと!カカトから歩くと体重がカカトだけに一気にかかるので音が大きくなってしまうんです。
ウォーキング本の常識!?「カカトから着地する」は実はNG!
「カカトから着地する」という常識(?)は10数年以上前のウォーキング流行に乗って素人が本を書いたことによって広まってしまいました。
特に、ハイヒールでは、カカトから着地すると、面積の小さいカカトがすぐに傷んでしまいます。だから「ハイヒールのときだけ、歩き方が違うのかと思ってました」と受講生。
いえいえ、実はハイヒールにかかわらず、スニーカー・運動靴・フラットシューズのときも基本的な歩き方はハイヒールと同じで、「カカトから着地する」のはNGなのです。
受講生:「かかとからどすんと歩かない、は衝撃でした!@@」
カカトから着地するのは体に悪いし、前モモが太くなる
まず、「カカトから着地するっ」を強調したウォーキング法は体にとても悪いのです。
人間の体は構造上、まったく力を入れなくてもカカトからふんわり着地してしまうのです。
大きく足を踏み出したときに「カカトから!」と思って強調するとその瞬間に、カカトに大きな体重がかかり、膝、骨盤の関節、腰、後頭部まで衝撃が走ってしまうことに。
しかも「歩幅を大きく」と思ってフォームも不十分なうちに歩幅を大きく、さらに踵から着地すると、カカトのみならず、支えようと踏ん張る前モモがどんどん鍛えられてムキムキに!
ウォーキングダイエット!といって何度も何度もこういった衝撃を骨・関節に加えることによってかえって体を壊してしまい、前モモがムキムキの脚になりかねません。
カカトから着地するとスネも太くなる
筋肉の働きの面からみると、カカトを上げるためには、「つま先を上げる」という動作が出てきます。すると、膝下の外側の筋肉(前脛骨筋肉:ぜいけいこつきん)がピキッと張ります。スネ外側の筋肉を「つま先を上げる」ことで歩く度に使ってしまうので、脚の外側がモリモリと張ってしまうのです。
『前脛骨筋』は、スネの骨の外側にある、細長い筋肉である。前脛骨筋の主な作用は、「足関節の背屈」(つま先を挙げる動き)である。前脛骨筋が凝ることにより、足痛だけではなく、足の痺れや足を動かしずらい状態を引き起こすこともある。
(写真およびコメントは、鶴見のリラクゼーションサロンさんより:前脛骨筋のトリガーポイント | 癒しの杜マッサージ院│鶴見のリラクゼーションサロンなら、国家資格保有の当院にお任せ下さい! (the-forest-of-healing.com)
- 前モモがムキムキ
- 膝下の外(スネ)が張る
- 体が衝撃を受けて体に悪い
美脚とは遠いし、体を壊すなんて・・・。他にも女性の場合は、カカト着地は見た目に悪い(男性っぽくなる)という3大悪なのです。
膝下の力を抜いてリラックスして歩く!が正解
これを読んだあなたは、今日から、体と美脚のために、「カカトから着地」を特に意識せず、「足の裏、なんとなく全体で」着地して歩きましょう。
そのためには、膝下の力を抜くのがポイントです。
裸足でゆっくり練習するときは上の写真のように、つま先がカカトより下がるくらい膝下をリラックスできたら正解!膝下の力を抜くと、前述の(前脛骨筋肉:ぜいけいこつきん)を鍛えずにすみます。
通常のスピードで歩くと、人間の体は構造上、「カカトから着地」と意識しなくてもカカトが最初に地面につきます(ただし、タッチする程度)。ウォーキングの動画を瞬間で切り取ると前脚が着地する瞬間はカカトからタッチしているのです。そこを過去のウォーキング本は「カカトから着地しましょう!」と強調して教えてしまったのかもしれません。
これはウォーキングの「間違いあるある」の一例です。人間が人生で一番多く行う運動が「歩く」ことですから、できるだけ早く正しい歩き方を身につけたいものですね。
「正しい歩き方」だと思って誰もが歩いているのですが、日本人に美脚が少ないのは歩き方の解釈やそもそも日本人の文化的背景が美脚とは遠いせい。歩けば歩くほど美脚になれるよう、当スクールではレクチャーしていきますので、過去の癖が抜けるまで、ぜひ定期的にレッスンにご参加ください♪