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扇子の妖艶な動きを「SAYURI」に学ぶ


映画「SAYURI」

普段の生活で「妖艶」と印象を持つ女性に出会うことがなかったので、私も初めて浮かんだ感情でした。また、映像で観て勝手にイメージを持つ‘濃いメイクにはだけた服’というような作ったものではないことも驚きであり、きっと姿勢や歩幅、指先や表情など全部の要素が一つになって「妖艶」になるのだと感じました。

►扇子のレッスンを受講された佐藤さま(30代・主婦)より

「妖艶」って確かに、「濃いメイクにはだけた服」で男性に媚びるような乱れたイメージをお持ちの方もいらっしゃるのではないでしょうか。

私が、「妖艶」と聞いて一番に私が思い出すのが、チャン・ツィイーが出ていた映画
「SAYURI」(2005年)

不遇な幼少期を送りながら、芸者として学ぶ中で才覚を表すSAYURI。

そのSAYURIが、芸者としてデビューして最初に延(役所広司)へお酌をする姿が、

手の出し方、
添え方、
目線の送り方・・・

まさに「妖艶」で、息を呑んだのを覚えています。

10年前に観たにもかかわらず、私の脳裏に焼きついています。

SAYURIの服装は、首元はキュッと上まで締まり、立っている姿は「かわいい」という雰囲気。

ところが、ひとたび動き始めると、そのかわいらしさ一気に影をひそめ、「妖艶」な大人の女性に変わるのです。

しぐさ一つで、こんなにも艶っぽさが加わり、なまめいて美しく変われるものなのかと感じた瞬間でした。

「妖艶」というのは、静止している状態ではなくて「動いているとき」にそう感じさせるのではないでしょうか。

扇子を動かすとき、要を指先で操ると、女性らしく見せることができます。

さらに、どんな扇子でもこの動かし方一つで、花に止まっている優美な蝶のようにしなやかに見せられるのです。

レッスンでも小物使いで「SAYURI」的「妖艶な動き」を練習してみましょう。