一流ビジネスマンの姿勢と歩き方「ビューティコンサルティング凛」(東京・目白)さんにて出張レッスン。
仕事のできる人は後ろ姿だけで分かる!!というように、歩き方・姿勢はオーラに直結します。
会社経営者、講師の方、企業で一流のポジションを得ている男性・女性が集結。
みなさま経営側に近い方たちばかりで、視線が真剣、あつーい時間です。
参加の男性から、
「カカトから着地するってよく聞くんですが、これって正しいんですか?」という質問。
さて、みなさんはどうやって前足を着地させていますか?
「そう本に書いてあったから、わたしはカカトから着地だけど・・・?」という方も多いのでは。
カカトから着地する歩き方はNGで、体によくない。
結論からいいます。
カカトから着地する歩き方は誤りなんです。
実はこのカカト神話、10数年前にウォーキングブームによって素人が本を書いたことによって広まりました。
この歩き方はNGなばかりか「かかとから着地!」を意識し過ぎると体を壊すことになるのです。
「カカト!」を強調して着地すると
- カカト
- 膝
- 骨盤(仙腸関節)
- 後頭部
まで強い衝撃が走ってしまいます。
結果として、膝や腰といった関節部に異常をきたします。
歩くときは体重の3倍の重さが片足にかかりますから、50kgの人だったら150kgがかかるということ。
それをカカトに集中させればよくないことは明白でしょう。
ウォーキングダイエット!といって何度も何度もこういった衝撃を骨・関節に加えることによって痛みが生じることがよくあります。
足の裏全体をほぼ同時に着地がGOOD
では、どうやって前足を着地したらよいかというと、「足の裏全体をほぼ同時に着地して」体重を受けましょう。
具体的にはこんな風に歩いてみましょう!
- みぞおちから前脚をほぼ真下にぶらんとぶら下げる
- 前足の膝下の力もぶらんと抜く
- 骨盤を前に押し出す
- 前足の足の裏全体をほぼ同時に着地して体重を受ける
(カカトをほんのりタッチするのはOKです)
実は、人間の体は構造上、力を抜いて歩くと、放っておいても踵からほんのり着地するようになっています。
だから「カカト」を強調する必要はないんですね。
ハイヒールで踵着地すると靴を傷める。ファッションショーは靴裏を見せないのが美しい。
これまでは、健康面でカカトから着地はNGとお伝えしてきました。
それ以外に、
- 靴にもよくない
- 見た目にもよくない
のです。
だって、カカトから着地したらヒールがすぐにダメになってしまうでしょう。
いくら踵を修理してもあっという間に大切なヒール部分が痛んでしまいますよね?
女性のハイヒールの踵は細いものだと1平方センチメートルくらいしかありません。
そこに150kgの重さがかかったらどうなります?
もしかしたら、ヒールごと折れてしまうかも・・・?
また、ファッションショーでは前から靴底が見えない方が美しい、とされています。
靴底ってあまり綺麗ではないですから、前から見せない方がいいのです。
「あれ?ルブタンのように靴底が美しいデザインの靴もありますけど?」と疑問に思ったりしますか?
ルブタンの深紅に染めた「レッド・ソール」は、「歩き去るときにチラリと見える官能美」。
靴底は前から見せず、後ろから見せるのが正解の美しい歩き方です。
日本人は、わずかに袖からしか見えない長襦袢の柄にこだわったりする心意気がありますから、想像しやすいでしょう。
さて、この「足の裏全体をほぼ同時に着地して」体重を受ける歩き方。
スニーカー・運動靴・フラットシューズのときも基本的な歩き方はヒール靴と同じ。
人間が人生で一番多く行う運動が「歩く」ことですから、できるだけ早くなおしましょう。