世界的ミスコンの種類や最近の傾向
近ごろ、ビューティ・ページェント(いわゆる「ミスコン」など)に「これから挑戦するんです」という方のレッスン参加が増えています。
ミスコンのうち、世界四大コンテストには、「ミス・アース」「ミス・ユニバース」「ミス・ワールド」「ミス・インターナショナル」が挙げられます。
- ミス・アース
- ミス・ユニバース
- ミス・ワールド
- ミス・インターナショナル
世界的ミセスコンテストの種類
「ミスコン」は「ミス」という名のとおり、未婚者のみがエントリーできるコンテストですが、近年では「ミセス」向けのコンテストも驚くほど増えてきています。
年齢制限もしかりですが、既婚者・バツイチなど現在・過去にかかわらず婚姻経験がある方は「ミスコン」に参加できずに時を過ごしていたので、近年はチャンスが永久に広がったわけです。いくつになっても美しく、外見・内面を磨いている現代の女性には嬉しい時代の流れですね。
「美魔女」という言葉が十数年前に流行りましたが、40代でも50代でも若く美しい!なんていうのは今は当たり前になってしまったのではないでしょうか。
ミセス向けのコンテストはミスコンの既婚者バージョンとして続々と増加中。「ミセス・グローバル・アース」「ミセス・ユニバース」「ミセス・ジャパン」「ミセス・インターナショナル」などなど。
- ミセス・グローバル・アース
- ミセス・ユニバース
- ミセス・インターナショナル
- ミセス・ジャパン
上記に挙げた以外に、そもそもミス・ミセスの区分けなくエントリーできるコンテストもありいます。既婚女性や年齢層が高い女性で若さ・美しさ・知力などを兼ね備えた「美魔女」の方々が参加できる機会が増えてきました。
日本限定のミス・ミセスコンテストも
前述の「世界四大~」コンテストはグローバルで開催されますが、日本国内のみで開催されるコンテストも注目を浴びています。
- ミス・ジャパン
- ミス・日本 など
「ミス・ジャパン」と「ミス・日本」は名前はある意味同じですが、主催が異なるので全く別ものです。
「ミス・ジャパン」は株式会社HDRが保持していた「ミス・ユニバース」のライセンス権利が終了したことを受け、2019年よりスタートしたコンテストです。2019年初代グランプリは東京都:土屋炎伽さん(つちや・ほのか/27歳)、2020年グランプリは、岩手県:小川千奈さん(おがわ・せんな/21歳)。
日本限定ということで、グローバル系のコンテストとは異なり、グランプリのお二方や2位、3位の方を見ると、「成人日本人が求める奥ゆかしい品の良さや顔だち」が求められているのではないかと推察します。求められるボディスタイルも異なりますし、メイクや顔のフォルム、ファッションも全く違うのが特徴です。
ファイナルの方々がステージに登場した瞬間に、およそ勝利する方が予測できてしまうのは、審査員が私のような日本のある程度の年配者ということもあるからなのでしょうか。
男女・100歳でも参加できる!フィットネス系のコンテスト
ミス・ミセスコンテストのような女性向けコンテスト以外にも、「ベストボディジャパン(BBJ)」はじめフィットネス系で、男女ともに参加できるイベントも人気です。
年齢・婚姻歴・種別などが細分化されて年齢は18歳~年齢無制限!そしてエントリーフィーが安い!という健康でいる限りどなたでも参加できるのが魅力です。基本的な姿勢や歩き方、健康的な美しさ知性のある態度なども審査項目。フィットネス系はミス・ミセスコンテストとは違い、「ポージングの型」「服装」「靴」など公式規定が定められていることが多いです。
モデルさんやフィットネス経験者でなくても、「これを機にウォーキングや所作を磨きたい」「ダイエットを本気で取り組むために」というきっかけづくりになっています。
タレントの西川貴教さんも「MJ2020日本大会 ゴールドクラスグランプリ」を受賞していますね!
このほかに、「サマースタイルアワード」などもあるようですが、筋肉ムキ度合いは、ベストボディよりもサマーの方が上のようです。
コンテストはお金や時間がかかる?怪しい!?マルチ!?
上述のように裾野が広がったコンテスト。でも参加者の声を聴くと、「書類選考を通過して、本線に行くだけでもお金が数十万」「主催側がおすすめするスピーチはじめさまざまなプログラムに追加費用がかかる」「パートナー企業のドレス・靴・ネイル・ポージング講座などにどれだけお金をかけるかが審査に影響する」という声をたくさん耳にします。
純粋に「たたずまい・品性・ウォーキング・スピーチ・社会貢献・美しさ・オピニオンリーダーとしての資質」で評価されていると思ったら、少~しだけ曲がった方向になってしまっていることも。大枚を投じたりコンテスト側が有利に働きそうな人に対しては最終順位が入れ替わってしまう、ということもなくはありません。
コンテストは営利で成り立っているので、気持ちは分からなくはないのですが、近年はこの「お金」の傾向が強く、残念な印象。特に、収入が安定している「ミセス」を含むコンテストにはこの傾向が顕著になっています。未婚者を対象とした「ミスコン」は費用がかからない~低額ですが、「ミセス」は資本主義の食い物になっているといっても過言ではないでしょう。
毎回主催者が催すパーティに違うドレスを着ていくだけても数万の出費になりますし、コーチング・ポージングのレッスンに参加すればまた別途お金がかかる。コンテスト指定の公認講師のレッスンしか受けられず、それがまた異常な高額だったり。パートナー企業の指定のビキニがあれば、全色そろえた方がいい、MLMが裏で絡んでいる、など….枚挙にいとまがありません。エントリーフィーが安いBBJだってコンテスト特有のせちがらさはあります。だから「コンテスト怪しい」「マルチ?」などという書き込みも多くなってしまうのでしょう。
コンテストにエントリーすることは、全く否定はしません。なぜかというとしっかりとした「目標」ができるからです。
人間って、頭の中で目標を設定しても、発表する場がないと「やっぱり、やーめた」と自分で舞台から降りてしまうものです。コンテストにエントリーすれば、そういった逃げは通用しなくなります。自分の目標を目に見える形で実行できるようになります!
ただ、営利に走り過ぎた主催者側の魂胆(すみません)に100%素直に乗る必要はありませんよ!ドレスはパーティごとに別のものを準備する必要はありませんし、エントリーフィー+ファイナルステージフィー(たとえばビューティキャンプ費用30万)といった必要最低限の費用だけ支払えばいいのです。
もちろんすべてのおすすめプログラムやパーティ・パートナー企業のコスチュームを購入して100万とか200万とか投じても、「1万円くらいの価値だわ~」という余裕なお財布事情がある方は、ぜひそうしてください。
コンテスト主催企業は、海外からコンテストの権利を購入し、一企業として展開しています。ですので、企業として売り上げ目標があり、それに到達しなければ今後も経営を続けていけません。
そういった事情はもちろんわかりますが、グランプリという栄冠を得たいがために、あなたが想定した以上の金額を投下する必要はないのです。どこかで線引きをして、「ドレスは1着だけ」「プログラムは1個だけ」など、変にめりこみ過ぎないようにしてください。おすすめされるがままにお金を投下した場合は、あとで「マルチだ」とか「洗脳だ」とか、自分が悪い評価を下したくなってしまいます。主催者も生き残りをかけて必死なのだ、と経営の厳しさを冷静に理解できれば問題ないでしょう。
なお、「俺の彼女はミスコングランプリ」と男性が喜んで投資してくださるのであれば、それに乗ってください!!
一方で、お金のかからないコンテストは、YouTube投票やInstagram人気、Zoom審査や日々のZoom登壇など、最新のデバイス技術と芸能人並みの忙しさもあります。時給の高い方はおすすめできません(笑)
日本でグランプリを見事!獲得した場合は、世界大会が待っていたりするので渡航費用が実費でかかることもあります。世界大会出場フィーは100万円オーバー!ということもあります。また、日本でグランプリを獲得しただけでも、そのあと1年はそのコンテストの催事に出場しなければいけません。
結論としては、ご自身で取り組むならば「身の丈に合った時間とコストの投資」と「目標を確実に達成させるために」、冷静さを失わずに取り組んでください。グランプリを取ることが人生のすべて、人生を変えるブースターではありません。
コンテストの盛り上がりはアジア・中南米
コンテストがこんなに盛り上がっているのはアジア・中南米です。
北米・ヨーロッパでは「まだコンテストやってるの?」というグローバルな観点もどこかで冷静に心において置いてください。水着審査はかなり少なくなりましたが、露出の多いフィットネスウェアやドレスなどは、現代はジェンダーレス社会ともいわれていますので、コンテスト自体は先進国では時代にそぐわなくなっているともいわれています。
日本はそういったヨーロッパ諸国や北米からは常に遅れて流行がやってきますので、その過渡期にあります。パーティ文化でもないですし、一般人は社交界があるわでもありませんから。いったん盛り上がることは日本も世界諸国並みに成長をする上で必要な過程なのでしょう。
「いったいどちらの味方なの!?」とこれをお読みのみなさんは思うでしょうが、私は「両方OK」と思います。前述のとおり「目標や今後のプロフィールとしてうまく利用する、どこかで俯瞰しながら冷静に」という姿勢がよいと思います。
コンテストで求められるスピーチ・ウォーキングなどの表現
コンテストはさまざまな種類があり、コンテストごとに求められる表現・女性像・ポーズなどがあります。例えば、同じフィットネス系でもベストボディジャパンとサマースタイルアワードでは敵対しているのでベスト~のときに腰に当てた手がボディから離れているのは「イエローカード」になったり、手のしなりがオーバーアクションだとベスト~では審査員に嫌われる….など。 ミス・日本 の方が、饒舌さは二の次で日本的しとやかさや平行眉が好まれる~など。
なんだか、変な世界ね!と思われるかもしれませんが、そう、「全世界的美女」や「全日本の美女」を選出しているわけではないのです。
勝ち抜くためには各コンテストの特性・主催さの趣味趣向を理解し、研究が必須なのです。グローバルに門戸が開いているコンテストであれば、堀深めの濃いめメイク・オーバーアクションが好まれるので、私いけそうだわ!ウォーキングではなく顔メインで審査が通っていそうなら私は遠慮した方が良さそう、など。
コンテストは大別すると「スピーチ」「ウォーキング」「見た目の美しさ」(+投資金額?)で審査されます。
ウォーキングに関していうと、素人並みの審査員であったとしても、誰が見ても「うまい」「ミドル」「ヘタ」が審査できます。※ちなみに審査員はウォーキングや姿勢のプロでない場合も多いです。
ですので、ウォーキングが「うまい」に越したことはありません。「ヘタ」レベルだと他の加点が大きくても少し問題になってきます。美しい女性になるために「メイク」「ファッション」「歩き方」の3つを平均的に磨く必要があるのと同様、コンテストでも 「スピーチ」「ウォーキング」「見た目の美しさ」 は平均点以上を取れるとグランプリを取る確率が高まっていくでしょう。
ウォーキングに関しては、「ミドル」以上のスキルを身に着ける上で、基本なくしては表現の幅が広がりません。例えばステージに登場して、歩いてくる様子が猫背や膝曲がりだったとしたら、目線がおどおどしたら、、どんな女性も美しくは見えません。
コンテスト用の決定打!なんてありません。オーバーアクションやとってつけた身になっていないポーズをとる前に、「姿勢・歩き方・女性らしく魅せるためのキホン」が大切です。
当スクールは「はじめてコンテストに参加して、それをきっかけに自分磨きしたい!」という方の「初めてだから何をやったらいいんだろう?」に丁寧に寄り添います。
- ヒールを履いたら膝が曲がってしまう
- 写真のポーズってどうとればいいの?
- ステージの目線やターンのポイントは?
- 女性らしい品を出すには?
などといった疑問に1つ1つお答えしています。上記のキホンさえ身につければどんな大会にも応用がきくようになるでしょう!
コンテストで求められるスピーチ例
コンテストのスピーチで、例えばMrs of the year(ミセスオブザイヤー)はスピーチの迫力が求められる傾向にあります。
「迫力」=声の大きさ? なのでしょうか?
「単に声が大きい」「遠くに向かって叫んでいるだけ」では審査員の心は捉えられません。
「耳にうるさい音」。これはあなたが音楽を聴くときに置き換えてみれば明白でしょう。誰が、ただ「がなり声のシャウト」を聞きたいでしょうか。ワンセンテンス、ワンワードが力強く、お腹の底から自然に出ているパワーがありつつも耳心地のよい発声が聴衆を捉えます。つまり、言葉に「品格」を感じる人間です。もちろん、そういったスピーチができる出演者には高得点がつくのは言うまでもないでしょう。
発声練習は、プロのアナウンサーから学ぶのがおすすめです。1語1語を大切に、美しく発声すると、今後のあなたの人生も変わってくるでしょう。
メール1つでも、コミュニケーション能力や配慮の差が出る
コミュニケーションや気遣いは大切な要素です。特にミスコンでは、外見だけでなく、内面的な要素や人との関わり方も評価されることが多いです。
例えば、プライベートレッスンの予約といったメールのやりとりの中で、返信をしないファイナリストがいますが、たいていこういう方は入賞できません。メールくらい、と思われるかもしれませんが「礼儀や配慮が欠けている」と受け取られる可能性はあります。
具体的には、日程の調整には3日以内に返信をするのが望ましいでしょう。また、日程確定のメールを受信したら、「確認のメールありがとうございます。当日はどうぞよろしくお願いします」など、本当に簡単でよいので受信した旨がわかる返信をすると相手も安心しますし、相手のことまで気配りできて「できた人だな」という印象が強くなります。
ただ、まだミスコンに出場するような20代の若い生徒であれば、気遣いの重要性に気づいていないこともあります。そんな中で、こまやかな配慮ができるファイナリストも少数ながらいらっしゃいます。入選した数少ない方たちは、若いながらもすでに大人顔負けのコミュニケーションと気遣いができる方なのでしょう。
髪の長さは、ロングヘア
長い髪というのは女性ならではの武器になるでしょう。コンテストに挑戦するときは、髪は切らない方がベター!
骨格診断別ヘアスタイルの記事で、男性ウケする髪型は「似合っていれば何でもOK!」と記載しましたが、プライベートとコンテストではやや傾向が異なります。
ショートヘアの人はどうしてもボーイッシュに見えてしまうので、エクステをつけてコンテストに挑戦する挑戦者が多いものです。長い髪は女性らしく見えるツールです。美容院でウィッグを地毛の色と同じカラーで染めてもらってもよいでしょう。
ポージングやウォーキングの中で、ロングヘアをぱっと払って華やかな動きを見せたり、掻き揚げたりというのも効果的です。空気を含まるように歩いたり、ロングヘアのカールのバウンドを意識してウォーキングのアクセント取りをするのもよいでしょう!
フィットネス系はポージング審査基準が指定されていますが、ポージングの切替え、特に僧帽筋や広背筋の仕上がりを見せるときには長い髪をどける必要があります。バックポージングの切替の中で自然と髪を背中からよけたり、またフロントポージングに戻るときには背中に髪を動かしたりするのは規定違反ではありません。ただ、「色気」だけを出そうとして、ポージングは止まっているのに髪だけ触ったり掻き揚げたりするのはあまりお勧めできません。あくまで「ポージングとの動きの連動の中で行うこと」。
トップをとる早道は、傾向を掴むこと
「見たこともないポージングやウォーキングをした方が目に留まるでしょ?」
つい、こんな考えが頭をよぎります。よくわかります!
でも、審査員から見ると、ポージングは無駄な動きはそんなに必要ありません。審査員はその道のプロ集団で、趣味で審査はしていないからこういう結論に至っています。
また、「このカテゴリーやこのコンテストは何を求めているのか?」といったコンテスト種別・傾向の理解度を上げる必要性があります。つまり、「業界研究」です。
わかりやすくストレートに言うと、ここ3年のグランプリ獲得者をいかにコピーするか!です。穴が空くほどグランプリを見続けて練習しましょう。最もわかりやすい傾向対策です。
※もちろんベストボディジャパンのように毎年傾向や「こんなポージングはOK/NG」が変わるコンテストがあるので、ちょっと例外もあります。